2020年に開催される東京オリンピックのメインスタジアムとして建設される『新国立競技場』の屋根の開閉部分が、さまざまな理由によって東京五輪に間に合わなくなった。
屋根の開閉部とは、フィールドの真上にあたる部分で観客席の屋根は五輪までに作られる。
しかし、「間に合わない。。。」という、単純な工期の問題だけではない奥深い理由が隠されているのです。
もくじ
消費税5%時の試算?
屋根なしスタジアムの大きな理由として、建設費の高騰があげられる。
消費税5%当時の見積もりで1625億円と言われていたものが、消費税の値上げにより2500億円にもなるといわれている。
「消費税がアップすることも計算に入れて、予定を立てたのではないのか?」と舛添都知事も怒りをあらわにしている。
計画の見直しに危機感
政府は東京オリンピックには、屋根がなくても影響なしと考えているが、舛添知事はメイン会場が未完成のまま2019年「ラグビーW杯」2020年「東京五輪」を迎えることに危機感を抱いている。
さらに、屋根を後付することで、さまざまなリスクも発生する。
素人が想像しても、屋根開閉部15000平方メートルを後から作る工事が、危険を伴ううえに足場を組むなどの無駄なコストも大幅に増えることが容易にわかる。
巨大競技場の維持費は莫大
工事費用の高騰分を埋めるべく、国は東京都に500億円の支出を求めている。
いっぽう国は、現在建設費用にあてられているスポーツ振興くじ(toto)の売上げの5%を10%に引き上げる事を検討している。
また、新国立競技場の維持費は、旧国立競技場の5倍かかるとJSCが試算している。
当然、今までのようにスポーツだけでは赤字確実なので、人気アーティストなどのコンサートやライブを開催して収益を増やそうと考えている。
屋根なしでも間に合わない?
「東京オリンピック」の前年である2019年に、世界的なイベントの「ラグビーW杯」の開催が、新国立競技場で予定されている。
しかし、屋根の開閉部を建設しなくても間に合わないんじゃないかと、心配の声もあがっている。
「ごめんなさい。。間に合いませんでした。。。」では、済まされないこの問題。
切羽詰まった状況を打開するには、国民が一致団結しなければ成し得ないところまできているのかもしれない。